車載ネットワークセキュリティ：エレクトロビットの中核技術

セキュリティプロトコル：MACsec、(D)TLS、IPsec、セキュアなグローバル時刻同期

車載ネットワークをサイバー脅威から保護することは、クルマの安全性とデータの完全性を確保するために極めて重要なことです。ステアリングやブレーキなどの重要な機能を監視するこれらのネットワークは、不正アクセスや制御を狙うハッカーの標的となりやすい領域です。このような攻撃から守り、乗員の安全を維持するためには、強固なセキュリティ対策が不可欠です。

相互につながる現代の世界では、侵害されたネットワークが事故、データ漏洩、プライバシー侵害につながる可能性があり、自動車産業におけるネットワークセキュリティ強化の緊急の必要性が浮き彫りになっています。エレクトロビットのセキュリティプロトコルを活用することで、こうした脅威に対する防御を強化し、自動車メーカーとユーザーにクルマの安全性に対する安心と信頼を提供することができます。

メリット

実証済の接続システム保護

相互につながる自動車のエコシステムにおいて多様なサイバー脅威から保護します。世界中のメーカーおよびサプライヤーから信頼される量産実績

包括的なソリューション

セキュリティプロトコルにはそれぞれの利点があるため、効果的なセキュリティ戦略には様々なレイヤーやタイプの脅威に対処する技術の組み合わせが必要です。エレクトロビットは、レイヤー2（MACsec）、レイヤー3（IPsec）、レイヤー4（(D)TLS）、さらにはアプリケーションレイヤー（SecOS）まで、データ通信を保護するためのあらゆるプロトコルを提供します。

Classic AUTOSAR準拠

柔軟で設定が容易なセキュリティプロトコルは、Classic AUTOSARに完全準拠した実装により、車載ネットワークアプリケーションをスムーズに適用できます。

効率と性能

エレクトロビットが35年以上にわたって培った車載ネットワークとソフトウェア開発の経験を活かし、処理リソースの効率的な活用に重点を置いた高性能な実装によって堅牢なセキュリティを確保します。

車載ネットワークセキュリティ

MACsec

MACsec（Media Access Control Security）は、Ethernetネットワークにレイヤー2（データリンク層）認証、データ暗号化／復号化、整合性チェックを提供するネットワークセキュリティ技術です。同一Ethernetブロードキャストドメイン内におけるネットワークデバイス間の安全な通信を実現します。MACsecはエンドノードECUでも、互換Ethernetスイッチでも使用可能です。

(D)TLS

(D)TLS ((Data) Transport Layer Security）は、エンドノード間で送信されるデータがプライベートかつセキュアであることを保証する暗号プロトコルです（データの整合性の検証を含む）。(D)TLSは車載ネットワークにおいて、多様なコンポーネント、システム、外部サービス間の通信を保護するために使用されます。

IPsec

IPsec（Internet Protocol Security）は、インターネットプロトコル（IP）通信を保護するために使用されるプロトコルと標準規格の組み合わせです。通信セッション内の各IPパケットを認証・暗号化／復号化することで、IP層におけるネットワーク通信の安全性を確保するフレームワークを提供します。

IPsecは、車両内の多様なコンポーネントやシステム間の通信のセキュリティを強化するだけでなく、車両と外部ネットワーク間の安全な接続を保証します。

SGTS

SGTS（Secured Global Time Synchronization）は、安全、時間精度、セキュリティが求められるアプリケーションで使用されることを想定し、車両内のグローバル時刻同期（GTS）に伴う車両内の潜在的なセキュリティリスクを軽減するための統合型セキュリティメカニズムです。AUTOSAR R22-11で導入され、CAN、FlexRay、Ethernetネットワークを介した車内にグローバル時刻配信の整合性と信頼性を保証します。