車載ネットワークのためのAUTOSARベースに基づく通信インターフェースーCAN/CAN FD、LIN、FlexRayおよび車載Ethernet
自動運転やコネクテッドカー、スマートデバイス、eモビリティなどのメガトレンドが本格化しています。これに伴い、スケーラブルな車載ソフトウェアアーキテクチャ、さらに強大なコンピューティングパワーを持つ高信頼性システム、フェイルオペレーショナルシステムの必要性も高まっています。車両ネットワークに含まれるシステムが増加すればするほど、電子制御ユニット(ECU)間の通信は複雑化します。今後増加する一方の車内ネットワークのデータ伝送のニーズに対応するために、車載Ethernetが提供しているような高帯域幅が必要です。さらに、ハードウェアとソフトウェアの分離により、単一の ECU で複数環境を独立して実行することが要求され、仮想マシンが必要になります。
ClassicおよびAdaptive AUTOSARを補完するEthernetソリューション
エレクトロビットの製品はドメイン型からセントラル型、将来のゾーン型アーキテクチャまで、あらゆるアーキテクチャをサポートします。エレクトロビットのポートフォリオは、既存および将来の車両インフラ設計のアプローチに沿ったソリューションです。エレクトロビットのEB zoneo SwitchCoreは、車両の拡張性、安全性、セキュリティを高めるために増え続けるネットワーク機能を処理する、業界初のインテリジェントな車載向けのスイッチファームウェアです。車載Ethernetスイッチ機能(ルーティング、ゲートウェイ、侵入検知と防止システムなど)は、スイッチファームウェアとしてネットワーキング機能を実装することにより高まります。またEB zoneo VSwitchは、仮想マシン(VM)とEthernetネットワーク間の高速で信頼性の高い通信を提供する、スイッチ機能を模した仮想化モジュールです。ネットワーク通信を、効率的で最適化された方法で動作するようにします。
ClassicおよびAdaptive AUTOSARに基づく通信スタックへの統合
CAN、CAN FD、LIN、FlexRay、車載Ethernetはすべて、車両ネットワーク通信用のAUTOSAR通信サービスを含むEB tresos AutoCoreおよびEB corbos AdaptiveCoreの通信スタックに統合されています。これらのソリューションは、高度に最適化されたパフォーマンスを提供するだけでなく、通信専用のトランシーバーや通信ドライバなど、非常に幅広いハードウェアデバイスにも対応します。
CAN用侵入検知・防御システム(IDPS)Ethernet
PlaxidityXと共に、エレクトロビットはCANおよびEthernet通信スタックの統合ネットワークマネジメントとサイバーセキュリティを提供します。IDPSの拡張により、車載ネットワークに対する外部攻撃を早期に検知し、防御します。EB zoneo SwitchCore Shield は、サイバー脅威に対する高性能で柔軟、そして強力な保護が必要なE/Eアーキテクチャに最適なEthernet IDPSライブラリと組み合わせた、車載グレードのスイッチファームウェアです。PlaxidityX CAN IDPSにより、継続的なモニタリングからプロアクティブな侵入検知・防御メカニズムまで、堅牢なネットワーク保護のための高度なセキュリティ機能が実現します。
AUTOSAR対応Ethernet
車載IP/Ethernetのベーシックソフトウェアソリューションは、AUTOSARを基盤とするエレクトロビット tresos AutoCoreおよびEB corbos AdaptiveCore製品群に組み込まれています。
業界内の強固なネットワーク
エレクトロビットは、サービスベースのアーキテクチャ、タイムセンシティブネットワーク、オートモーティブプラグ&プレイなどの革新的なメソッドの導入に際し、仕様や実装に関して自動車メーカーと緊密に協力しています。
Ethernetのテスト
広範なEthernet適合テストで保証された、高品質な実装を提供します。
CAN、LIN、FlexRay、J1939
CAN、LIN、FlexRay、およびSAE J1939向けの量産対応ネットワーク通信ソリューションです。
CAN、LIN、FlexRay、Ethernetの機能
シグナルベースとサービスベースの両方の通信パラダイム向けソリューションで最高レベルの柔軟性
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シグナルベースのネットワーク通信パラダイム(CAN/CAN FD、FlexRay)
現在の車両ネットワークは、シグナルベースの通信パラダイムに基づいています。この通信方法は、一般的に個別にまとめられた値(信号)を用いた短いメッセージとなります。メッセージはあらゆるネットワークノードにブロードキャストされ、効率的なフィルタを介して該当アプリケーションに転送されます。
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サービスベースのネットワーク通信パラダイム(Ethernet)
Ethernetの高帯域幅を利用して、サービスベースの通信が実現可能になります。サービスベースの通信は、車内で通信が行われる信号の複雑性を処理する、柔軟で拡張可能な方法を提供します。実績のある信号ベースの方法とは対照的に、サービスベースの通信では、サブスクリプションベースのデータ交換方法を使用します。
タイムセンシティブな制御データ変換
- タイムセンシティブネットワークにおいてEthernetの拡張を行う際には、より高い帯域幅を必要とするだけでなく、最悪の場合の遅延およびECU間のグローバルタイムベースの同期を保証する新しい車載アプリケーションが必須となります。エレクトロビットはAVB(Audio Video Bridging)などのタイムセンシティブテクノロジーと、その上のAVTP(Audio Video Transport Protocol)などのアプリケーションプロトコルをサポートします。
車載Ethernetネットワークの関連情報
- 詳細情報
- トレーニング
EB tresos車載Ethernetトレーニング
期間:3日間
形式:社内および公開トレーニング
このコースでは、AUTOSARにおける物理層、通信プロトコル、Ethernetの標準化についてご紹介します。EB tresosACGを使い、Windows環境で実行されるデモアプリケーションの構築方法をご説明します。